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蜂刺され

ハチ刺されとは?

蜂(ハチ)に刺されると、皮ふが赤くなったり、はれたり、かゆくなったりします。多くの場合は、自然によくなりますが、以前にハチに刺されたことがある方や、ハチ毒に対するIgE抗体をもっている方はアレルギー反応が強く出ることもあります。中には、全身にじんましんが出たり、血圧が下がって気を失ったりする「アナフィラキシーショック」と呼ばれる危険な状態になることもあります。

ハチの活動時期

スズメバチは7月から10月、アシナガバチは7月から8月、ミツバチは年間を通じて活動しています。特に夏から秋にかけては蜂の活動が活発になり、刺傷のリスクが高まります。

ハチ刺傷による症状

刺された場所の痛みやはれ等の症状であれば、当クリニックでも対応可能です。ただし、吐き気、めまい、じんましん、ふるえ(アナフィラキシーの初期症状)などの全身症状が出た場合には、重症化する可能性があります。救急車を要請し、速やかにアドレナリンの投与を検討します。

 

ハチ刺傷
(死者数)

食物
(死者数)

薬物
(死者数)

死者計
(その他の原因を含む)

2016年(平成28年) 19 2 29 69
2017年(平成29年) 13 4 24 50
2018年(平成30年) 12 0 10 51
2019年(令和元年) 11 1 10 51
2020年(令和2年) 13 2 8 54
2021年(令和3年) 15 0 12 55
2022年(令和4年) 20 1 17 79
2023年(令和5年) 15 0 12 55

出典:厚生労働省人口動態統計より  再編

ハチ刺されの原因

特に以下の蜂には注意が必要です。

蜂の種類 ハチ毒アレルギーの原因 特徴
アシナガバチ 約70%

林業、造園業、農業等屋外作業従事者に多い

スズメバチ

17-18%

林業、造園業、農業等屋外作業従事者に多い。アナフィラキシーのリスクが高い
ミツバチ

1-8%

ほぼ職業(イチゴ農家が多い)

草むらや木の近く、屋外の作業中、洗濯物にまぎれていることもありますので注意しましょう。

ハチ刺されの検査

蜂に刺されたとき、特別な検査はしないこともありますが、症状が強かったり、過去にアレルギー症状を起こしたことがある人、今後もハチ刺されのリスクがある方は血液検査でハチ特異的IgE検査を行います。ただし検査はハチ刺され後、1か月程度で陽性になるため、適切なタイミングでの検査をお勧めします。

ハチ刺されの治療

刺された直後の応急処置と、その後の治療を正しく知っておきましょう。

刺された直後の対処
  1. 安全な場所に移動
    蜂が近くにいることがあるので、まずその場からゆっくり離れましょう。
  2. 針の除去(特にミツバチ)
    ピンセットでゆっくり引き抜きます。自分でできない場合には無理に引き抜かず、クリニックに相談してください。
  3. 冷やす
    刺された場所を氷や冷たいタオルで冷やします。
  4. 患部を清潔に
    石けんと水で洗いましょう。
病院での治療
症状 治療内容
軽い痛みや腫れ 抗ヒスタミン薬(飲み薬・塗り薬)、消炎薬
強い腫れや発熱 ステロイド剤の使用を検討する。
全身症状 アドレナリン自己注射(エピペン)や点滴による治療

よくあるご質問(Q & A)

Q1. ハチに刺されたら必ず病院に行くべきですか?

状が軽く、刺された場所だけの腫れや痛みであれば、家庭での対処や当院での対応が可能です。しかし、全身のじんましん、吐き気、めまい、発汗、全身のふるえが出現した際には、重症化の恐れがあり、アドレナリンの速やかな投与が必要です。救急車の要請を検討してください。またすでにエピペンを処方されている方の場合、なるべく速やかに(30分以内)に投与してください。

Q2. 同じ人が何度も刺されると危ないと聞いたけど本当ですか?

はい、本当です。2回目以降の蜂刺されでアレルギー反応(アナフィラキシー)が強く出ることがあります。過去に刺されて重い症状が出た人はエピペンの携行を検討しましょう。

Q3. ハチ刺されの症状はどのくらいででてきますか?

ハチ刺傷の全身症状は10分以内に起きることが多く、全身症状出現時は30分以内にアドレナリン(エピペン)を投与することが理想とされています。ハチ毒による全身症状を来した場合には24-48時間以内に、症状が再燃することがあるため原則入院となります。(二峰性の症状がでることがあるため)

院長より皆さまへ

ほとんどのハチ刺されは軽い症状ですみますが、中には命に関わる「アナフィラキシーショック」を引き起こすこともあります。 当クリニックでは、ハチ刺されの診察や、アレルギー検査やエピペンの処方、予防のアドバイスも行っています。ご心配な方は、どうぞお気軽にご相談ください。 みなさまが安心して日々を過ごせるよう、お手伝いできればと思います。

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